シンギュラリティは起こる可能性がある
やっぱりそういうことなんですね。
1ナノ秒で数学の定理を看破してしまう世界
機械の愚直な知能が勝利を収めるシナリオを考えてみた
数学の極限の問題で、ある無限級数をすべて足し合わせていくと コンパクトな式と等しくなるということがある
人間の知能では無限に足していくことはできないので、 式変形による定理証明というアプローチで解にたどり着く。 これはある次元から別の次元へ跳び移るアプローチ。
一方、無限コアを持つCPUの場合、本当に無制限に足し合わせつつ結果を更新し続ける。 同時に、あらゆる式の値の変化も更新して記録し続ける。 モンテカルロ法の要領で、それらの中で結果が離れていくものと近づくものを選り分け、 さらにはどこまでも張り付いて離れないものへとふるいにかけていく。
計算能力が無限にあれば好きなだけ精度を高められるので、 100%に限りなく近い確度であらゆる定理を正しく「識別」できるようになる。 そして、定理1つの構築を例えば1ナノ秒まで改善したとする。
すると、任意の数式の相互関連性を、 1つの構造物として目で見たり、触ったりするようなリアルタイムな感覚を生じるはず。
その視点には我々が想像もできない宇宙の姿が映っており、 例えば、ふと右上をみやると万物の理論がラピュタ城の飛行石のように浮かんでいて、 手に取って調べることができる。
そうした後、我々の世界での無駄がないとか美しいとかの感覚をヒントに、 機械的にでよいので遺伝子や分子を組み換えるように改善した何かを作り出すと、 我々の世界の方では物理法則を超越した化け物が飛び出しているかもしれない。